2010年 02月 07日
伊兵衛とブレッソン
出掛けた翌日の日曜日は、どうもダラダラとしてしまう。
都写美の後、恵比寿ガーデンプレイスタワー39Fの「やきとり戎」に寄った。
窓側のカウンターで沈む夕日と色変わりゆく夕景を眺めながら、小腹を埋めてきたのだが、
値段も手ごろで食べ物も旨かった。
さて、木村伊兵衛とアンリ・カルティエ=ブレッソン「東洋と西洋のまなざし」
本日7日が最終日と言うことで、昨日より更に混雑した事だろう。
全153枚の作品とコンタクトプリントは、見応えのあるものだった。
ここで紹介出来るほど簡単なものではないし、印象に残ったものを記せるものではないが、あえて1枚あげてみる。
木村伊兵衛
'59年、大曲市内小友
農家の座敷で寝ている赤ん坊に乳をあげている、どこにでもある微笑ましい光景だ。
奥の光と母子を照らす光、柔らかく優しく見えるのはたぶん夕方の斜光のせいだろう。
その裏腹に、抱いて乳をあげれないほど忙しいのが農家の嫁という事なのだろうか?
ブレッソン
'59年、ニューヨーク、アメリカ
船の客室からマンハッタンのビル群をガラス越しに見る紳士。
長旅から戻ったのか、初めて訪れる大都会なのか、見上げる眼差しが少年のようだった。
ライカの残す描写と、離れて居ながらも同時期に生きた二人の接点、それは写真という共通点だった。
ジックリ1枚1枚メモを取る若者、昔の東北地方の作品を食い入るように見つめる外人女性。
私も見終わるのに2時間掛かってしまったが、これから写真を撮っていく方向性が少し見えた気がした。
by hama-no-ken
| 2010-02-07 18:37
| モノクロ